歌舞伎の衣装は役柄によっていくつものパターンがあります。
見慣れないうちはとまどってしまうかもしれませんね。
しかし衣装はその役を理解するうえでとても参考になるポイントなんです。
たとえば裃をつけているなら武士、動きやすそうな質素なら着物なら商人ですね。
金糸の刺繍がいっぱい入ったような豪華な着物ならお金持ちですし、
着古したような地味な色なら貧乏な役でしょう。
女性なら、帯の締め方で年齢や職業が分かります。
幅が広くて比較的高い位置に帯を結んでいれば若い娘、やや低めなら年増の女性です。
主婦なら帯のすそに手ぬぐいをはさんでいることが多いですし、
帯の結び目が前にあるなら遊女や花魁です。
遊女は水仕事をしないため、帯を後ろで結ぶ必要がないのだそうです。
また、鉢巻きを巻いて出てくる役もいますが、そのときは鉢巻きの結び目に注目してください。
結び目が右にあるなら力のみなぎっている若者である証拠です。
逆に左なら、「病鉢巻き」といって病気の役であることをあらわします。
それから、劇中で死ぬ役も歌舞伎はとても多いですが、
それらの役はたいてい浅葱色という水色をどこかに身に付けていることが多いです。
こういったお約束を知って観てみると、歌舞伎がいっそうおもしろくなるかもしれませんよ。